お白石持行事

 

お白石持行事とは

「お白石持行事」は、一連の遷宮諸行事のひとつであり、 新しい御正殿の敷地に敷き詰める「お白石」を奉献する 民俗行事。宮川より拾い集めた「お白石」を奉曳車・ 木そりに乗せ、沿道や川を練り進みます。
神域に入ってからは、一人ひとりが白布に「お白石」を 包み、遷宮後は立ち入ることの出来ない新宮の御垣内、 真新しい御正殿の近くまで進み、持参した「お白石」を 奉献する行事です。
お白石持行事は、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」として選択され、また伊勢市の「無形民俗文化財」として指定されています。

お白石持行事

お白石持ちの歴史

遷宮は、今から約1300年前、持統天皇の時代に始まった といわれています。戦国時代に一時中断はありましたが、 平成25年10月の御遷宮が第62回となります。 お白石持の歴史は、550年以上前にさかのぼるとされて います。古文書に、寛正三年(1462)、内宮の第四十回式年 遷宮から始まったとあります。 明治期には宮川(伊勢市〜度会町の河原)でお白石を採拾し、 町々(神領)の奉献団が内宮・外宮両宮へと奉献することが 一連の行事として行われていました。

昭和4年のお白石持行事の様子

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「お白石持行事」は、お白石を拾うことからはじまります。
奉献するお白石は、紀伊山系の大台ケ原を源とする宮川流域で拾います。 宮川は、日本有数の多雨地帯である大台山系を源流とし、 大内山川などの支流と合流して、伊勢湾に注いでいます。 延長は約90km、流域面積は920㎢に及ぶ三重県内を流れる川では最大の河川です。

各町奉献団それぞれが、お白石実施年度の2〜3年前より宮川に出向き、拾い集めて準備をします。集めたお白石は平成25年の奉献まで、各町の清浄な場所で大切に保管されます。前回平成5年の「お白石持行事」では、のべ約20万人が参加し、お白石が奉献されました。

【お白石ってこんな石】
お白石の石の種類は「石英系白石」といわれるものです。 宮川流域でみられる白石で、水晶のように少し透明感のある石肌を持つのが特徴です。

【石の大きさの目安】
白石(大)9.5cm×7.0cm×6.0cm×0.75(係数)×1.8(比重)≒540g
白石(中)8.0cm×6.5cm×5.0cm×0.75(係数)×1.8(比重)≒350g
白石(小)4.5cm×4.0cm×3.5cm×0.75(係数)×1.8(比重)≒85g

お白石ってこんな石
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